日本における先天性心疾患をもつ子どもの自己概念形成: 思春期から青年期に焦点を当てた文献レビュー

先天性心疾患をもつ子どもの自己概念形成に関する国内文献検討を思春期から青年期に焦点を当てて行い、課題と今後の検討内容の針路を示唆すること目的とした。医学中央雑誌WEB版およびCiNii Researchを用いて文献検索を行い、15件の論文を分析対象とした。内容の整理により【病気をもった自己】、【社会の中の自己】、【家族の中の自己】の3つの概念テーマが明らかになった。第一に【病気をもった自己】が不明確で【社会の中の自己】の中に否定的な要素をもつことが課題となり、発達に寄り添った具体的な支援策検討のために子どもの自己概念の全体像を明らかにする必要がある。第二に【社会の中の自己】にある青年期における...

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Veröffentlicht in:日本小児看護学会誌 2024, Vol.33, pp.114-122
1. Verfasser: 遠藤, 晋作
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:先天性心疾患をもつ子どもの自己概念形成に関する国内文献検討を思春期から青年期に焦点を当てて行い、課題と今後の検討内容の針路を示唆すること目的とした。医学中央雑誌WEB版およびCiNii Researchを用いて文献検索を行い、15件の論文を分析対象とした。内容の整理により【病気をもった自己】、【社会の中の自己】、【家族の中の自己】の3つの概念テーマが明らかになった。第一に【病気をもった自己】が不明確で【社会の中の自己】の中に否定的な要素をもつことが課題となり、発達に寄り添った具体的な支援策検討のために子どもの自己概念の全体像を明らかにする必要がある。第二に【社会の中の自己】にある青年期における社会適応の困難が課題となり、思春期の段階からの将来を見据えた自己概念形成、【家族の中の自己】の中で主体性を少しずつ親から子どもへ移行していけるような支持的親子関係の構築への支援検討が必要となる。
ISSN:1344-9923
2423-8457
DOI:10.20625/jschn.33_114