看護師が捉える点滴・採血を受ける幼児後期の子どもの自己調整機能

看護師が点滴・採血を受ける幼児後期の子どもの自己調整機能をどのように捉えているかを明らかにするために、看護師13名を対象に半構成的面接を行い、質的記述的研究方法を用いて分析した。その結果、9つのカテゴリーが抽出された。看護師は、【処置に向かう気持ちの表出】や【処置への情報探索】、【納得できる処置方法の選択】をしながら、母親や医療者の期待に添えるよう【気持ちの折り込み】をする子どもを捉えていた。そして、【頑張ろうとする自励的努力】により処置に向かいながら、恐さに向き合う【処置への注意の集中】または【処置からの注意の移行】をしていることを掴んでいた。これらは、【重要他者やお気に入りの物を支えにした...

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Veröffentlicht in:日本小児看護学会誌 2012/07/20, Vol.21(2), pp.1-8
Hauptverfasser: 吉田, 美幸, 楢木野, 裕美
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:看護師が点滴・採血を受ける幼児後期の子どもの自己調整機能をどのように捉えているかを明らかにするために、看護師13名を対象に半構成的面接を行い、質的記述的研究方法を用いて分析した。その結果、9つのカテゴリーが抽出された。看護師は、【処置に向かう気持ちの表出】や【処置への情報探索】、【納得できる処置方法の選択】をしながら、母親や医療者の期待に添えるよう【気持ちの折り込み】をする子どもを捉えていた。そして、【頑張ろうとする自励的努力】により処置に向かいながら、恐さに向き合う【処置への注意の集中】または【処置からの注意の移行】をしていることを掴んでいた。これらは、【重要他者やお気に入りの物を支えにした頑張り】と共に発揮され、さらに、重要他者や医療者からの承認を得て【頑張れた自己の認識】に至ることを捉えていた。このことから、点滴・採血を受ける幼児後期の子どもの自己調整機能を意図的に支援するために、看護師は、子どもの思いの表出を支え、子どもの意思で参加することへの理解や、子どもの思考するための時間への理解、子どもの頑張りを言語化し自己形成視を促す共感的評価への理解の必要性が示唆された。
ISSN:1344-9923
2423-8457
DOI:10.20625/jschn.21.2_1