子どもの施設入所を巡る看護師の倫理的葛藤について : 医療チームによる関わりから学んだこと
複雑な状況を抱えた子どもに対し、看護師が子どものアドボケイトとなり、「子どもの最善の利益とは何か?」を考え、葛藤しながら看護を提供した。その実践を振り返り、子どもの最善の利益を考える看護師の倫理的葛藤について考察し、臨床における医療者の倫理的葛藤を乗り越えるための一助となることを目的とした。事例は、複雑な家庭環境にある0歳8ヶ月の児で、自宅への退院は困難と考えられた。医療者は子どもの最善の利益を考え、度重なる医療チームでの話し合いの末、施設への入所を決定した。臨床経験2年目のプライマリーナースは、この決定と患者・家族への看護に困惑と葛藤を重ねながらも、話し合いの中で葛藤を解消し、「子どもの最善...
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Veröffentlicht in: | 日本小児看護学会誌 2011, Vol.20(2), pp.65-71 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 複雑な状況を抱えた子どもに対し、看護師が子どものアドボケイトとなり、「子どもの最善の利益とは何か?」を考え、葛藤しながら看護を提供した。その実践を振り返り、子どもの最善の利益を考える看護師の倫理的葛藤について考察し、臨床における医療者の倫理的葛藤を乗り越えるための一助となることを目的とした。事例は、複雑な家庭環境にある0歳8ヶ月の児で、自宅への退院は困難と考えられた。医療者は子どもの最善の利益を考え、度重なる医療チームでの話し合いの末、施設への入所を決定した。臨床経験2年目のプライマリーナースは、この決定と患者・家族への看護に困惑と葛藤を重ねながらも、話し合いの中で葛藤を解消し、「子どもの最善の利益とはなにか?」について考えることができた。この実践から、倫理的葛藤の解決には話し合いの過程が大切であり、話し合いを重ねることで看護師は揺れ動きながらも解決方法を見出していくことを学んだ。 |
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ISSN: | 1344-9923 2423-8457 |
DOI: | 10.20625/jschn.20.2_65 |