看護師が慢性疾患をもつ子どもの将来を考えるようになったきっかけと将来と考える範囲

慢性疾患の子どもの看護をしていく上で、成育看護の理解や、小児看護の能力の一つとして「将来を見通す力」が必要といわれている。しかし、子どもの将来を考えるようになったきっかけや、その将来をどこまで見通して考え関わっているのかについての研究はあまりされていない。そこで、看護師が慢性疾患をもつ子どもの将来というのを考え始めたきっかけや、どこまで見据えて関わって看護を実践しているのかを明らかにするために、看護師8名に半構造化面接を実施した。その結果、きっかけの状況として、【他者が将来のことを話しているのを聞いたこと】【同じ疾患の子どもたちと関わったこと】【子どもと関わる中で気になることがあったこと】【経...

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Veröffentlicht in:日本小児看護学会誌 2011, Vol.20(2), pp.10-17
Hauptverfasser: 増尾, 美帆, 竹内, 幸江
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:慢性疾患の子どもの看護をしていく上で、成育看護の理解や、小児看護の能力の一つとして「将来を見通す力」が必要といわれている。しかし、子どもの将来を考えるようになったきっかけや、その将来をどこまで見通して考え関わっているのかについての研究はあまりされていない。そこで、看護師が慢性疾患をもつ子どもの将来というのを考え始めたきっかけや、どこまで見据えて関わって看護を実践しているのかを明らかにするために、看護師8名に半構造化面接を実施した。その結果、きっかけの状況として、【他者が将来のことを話しているのを聞いたこと】【同じ疾患の子どもたちと関わったこと】【子どもと関わる中で気になることがあったこと】【経験した事例を振り返り検討したこと】【将来を考えるのは自然なこと】であった。子どもの将来の範囲としては、「次の発達段階まで」「生殖期まで」「一生」であり、また、子どもの将来として子どもの近い将来を考えながら、さらにその先の将来を考えていた。これらから、きっかけの状況には、看護師のおかれている環境と経験が関わっており、将来を考える範囲については、発達段階やライフサイクルの概念と慢性疾患の特徴が影響していることがわかった。
ISSN:1344-9923
2423-8457
DOI:10.20625/jschn.20.2_10