術前超大量化学療法を行ったPRETEXT IV乳児肝芽腫2症例の検討

「要旨」CITA・ITECが無効な乳児肝芽腫 (PRETEXT IV) 2例を経験した. 自家骨髄移植と併用し, 超大量化学療法を試行した. Hi-MECは奏効せず, Hi-MTで腫瘍の完全切除が可能であった. JPLT-2プロトコールを遵守し, 術前超大量化学療法を導入した報告例として本邦初である. 薬剤抵抗性で原発巣切除が不能な症例にHi-MTは適正と思われた. 自験例をふまえ, 切除予困難な乳児肝芽腫の治療戦略を検討する. 「はじめに」 PRETEXT IV症例のうちCITA後に切除可能となるのは約半数で, 原発巣完全切除率は33%に留まる. いかに腫瘍をコントロールし完全切除に導くか,...

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Veröffentlicht in:小児がん 2008-05, Vol.45 (2), p.158-161
Hauptverfasser: 武藤充, 広部誠一, 東間未来, 小森広嗣, 奥村健児, 金子隆, 米山浩志, 杉田真弓, 福岡講平, 森川征彦, 鎌形正一郎, 林奐
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」CITA・ITECが無効な乳児肝芽腫 (PRETEXT IV) 2例を経験した. 自家骨髄移植と併用し, 超大量化学療法を試行した. Hi-MECは奏効せず, Hi-MTで腫瘍の完全切除が可能であった. JPLT-2プロトコールを遵守し, 術前超大量化学療法を導入した報告例として本邦初である. 薬剤抵抗性で原発巣切除が不能な症例にHi-MTは適正と思われた. 自験例をふまえ, 切除予困難な乳児肝芽腫の治療戦略を検討する. 「はじめに」 PRETEXT IV症例のうちCITA後に切除可能となるのは約半数で, 原発巣完全切除率は33%に留まる. いかに腫瘍をコントロールし完全切除に導くか, 試行錯誤が行われている. われわれは, 「小児肝癌に対するJPLT-2プロトコール」 (以下プロトコール) に定められた化学療法が無効であったPRETEXT IV乳児肝芽腫2例を経験し, 超大量化学療法 (以下High-dose chemotherapy : HDC) を術前に試行した.
ISSN:0389-4525