髄芽腫再発例に対する活性化自己リンパ球輸注療法

「要旨」自己末梢血幹細胞移植を含む集学的治療後に播種性再発を来たし, 治療抵抗性となった小脳髄芽腫例に対して活性化自己リンパ球輸注を行なったところ, 全身状態の改善と腫瘍の消失を認め, QOLの改善が得られたが, 治療開始から19ヶ月後に多発性再発を来たした. 活性化自己リンパ球輸注単独では腫瘍の進行は抑止し得ないが, 他の治療法との併用により抗腫瘍効果のみならず, 副作用の軽減とQOLの改善が期待される. 「はじめに」集学的治療によって髄芽種の治療成績は改善されつつあるが, 一旦再発すると治癒の可能性は大きく低下する. 特に播種性再発例は幹細胞移植を併用した大量化学療法を行なっても長期生存は...

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Veröffentlicht in:小児がん 2006-09, Vol.43 (2), p.224-228
Hauptverfasser: 長谷川大輔, 鶴田敏久, 望月慎史, 西亦繁雄, 有瀧健太郎, 松浦恵子, 河島尚志, 星加明徳
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」自己末梢血幹細胞移植を含む集学的治療後に播種性再発を来たし, 治療抵抗性となった小脳髄芽腫例に対して活性化自己リンパ球輸注を行なったところ, 全身状態の改善と腫瘍の消失を認め, QOLの改善が得られたが, 治療開始から19ヶ月後に多発性再発を来たした. 活性化自己リンパ球輸注単独では腫瘍の進行は抑止し得ないが, 他の治療法との併用により抗腫瘍効果のみならず, 副作用の軽減とQOLの改善が期待される. 「はじめに」集学的治療によって髄芽種の治療成績は改善されつつあるが, 一旦再発すると治癒の可能性は大きく低下する. 特に播種性再発例は幹細胞移植を併用した大量化学療法を行なっても長期生存は得られがたい. われわれは化学療法に抵抗性を示す髄芽腫播種性再発例に対して活性化自己リンパ球輸注を導入したところ, 全身状態の改善と一時的ではあるが腫瘍の消失を認めたので報告する.
ISSN:0389-4525