生後6ヶ月頃より縮小した新生児神経芽腫 (Stage IV B) の一例

「要旨」症例は2生日の女児. 神経芽腫(Stage IV B)の診断で化学療法を開始したが, 治療中に腫瘍が増大した. 治療を継続し, 生後6カ月頃より腫瘍マーカーは低下し腫瘍も縮小した. 生後22ヶ月時に治療を終了したが, その後も更に腫瘍は縮小している. 新生児の神経芽腫は稀で, その臨床像は不明な点が多い. 治療法の選択についても一定の見解は得られておらず, 治療による侵襲と臨床経過を見極めながら慎重にすすめる必要がある. 「I はじめに」一般に1歳未満の神経芽腫は予後良好とされているが, 新生児症例は比較的稀でありその臨床像には不明な点も多いため治療法の選択に苦慮することも少なくない....

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Veröffentlicht in:小児がん 2006-05, Vol.43 (1), p.32-36
Hauptverfasser: 野村優子, 瀬川芳恵, 穐吉秀隆, 柳井文男, 丹生恵子, 浅部浩史, 満留昭久
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」症例は2生日の女児. 神経芽腫(Stage IV B)の診断で化学療法を開始したが, 治療中に腫瘍が増大した. 治療を継続し, 生後6カ月頃より腫瘍マーカーは低下し腫瘍も縮小した. 生後22ヶ月時に治療を終了したが, その後も更に腫瘍は縮小している. 新生児の神経芽腫は稀で, その臨床像は不明な点が多い. 治療法の選択についても一定の見解は得られておらず, 治療による侵襲と臨床経過を見極めながら慎重にすすめる必要がある. 「I はじめに」一般に1歳未満の神経芽腫は予後良好とされているが, 新生児症例は比較的稀でありその臨床像には不明な点も多いため治療法の選択に苦慮することも少なくない. 今回, 当科で経験した新生児神経芽腫の治療経過について報告する. 「II 症例」症例:2生日 女児 主訴:腹部膨満 現病歴:2002年11月24日に在胎40週6日, 出生体重3004g, Apgar score 1分5点, 5分9点で出生.
ISSN:0389-4525