NIMA 相補的ドナーからの移植後に致死的肺GVHDを合併した2例

造血幹細胞移植 (SCT) が必要な症例においてHLA一致骨髄ドナーが得られない場合, 代替ドナーの選択基準は必ずしも明らかではない.当科では移植片対白血病 (GVL) 効果誘導を期待して, HLA一致骨髄ドナーが得られなかった2例の小児再発急性骨髄性白血病患者に対し, 母子間マイクロキメリズム陽性を確認したnon-inherited maternal antigen (NIMA) 相補的同胞からのSCTを施行した.いずれの症例でも速やかな生着が得られ, 初期には重症移植片対宿主病 (GVHD) の発症はみられなかったが, ドナーリンパ球輸注療法や免疫抑制剤の急速減量に伴い重症肺GVHDを発症...

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Veröffentlicht in:日本小児血液学会雑誌 2008/02/29, Vol.22(1), pp.21-27
Hauptverfasser: 柳町, 昌克, 後藤, 裕明, 横須賀, とも子, 薬袋, 周, 藤井, 久紀, 黒木, 文子, 高橋, 浩之, 横田, 俊平
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:造血幹細胞移植 (SCT) が必要な症例においてHLA一致骨髄ドナーが得られない場合, 代替ドナーの選択基準は必ずしも明らかではない.当科では移植片対白血病 (GVL) 効果誘導を期待して, HLA一致骨髄ドナーが得られなかった2例の小児再発急性骨髄性白血病患者に対し, 母子間マイクロキメリズム陽性を確認したnon-inherited maternal antigen (NIMA) 相補的同胞からのSCTを施行した.いずれの症例でも速やかな生着が得られ, 初期には重症移植片対宿主病 (GVHD) の発症はみられなかったが, ドナーリンパ球輸注療法や免疫抑制剤の急速減量に伴い重症肺GVHDを発症した.NIMA相補的同胞からの移植後免疫療法の危険性が示唆された.
ISSN:0913-8706
1884-4723
DOI:10.11412/jjph1987.22.21