認知症看護認定看護師が行う病院のもの忘れ相談窓口における支援方法

抄録 本研究の目的は,A病院のもの忘れ相談窓口において,認知症看護認定看護師(DCN)が行うもの忘れ相談の支援方法を明らかにすることである.2014年5〜7月に,A病院のもの忘れ相談窓口に電話で問い合わせがあった全相談者(26件)のうち,研究協力に同意が得られた10例を研究対象とした.研究方法は,相談記録とフィールドノートから支援場面をデータとして取り出し,質的帰納的に分析した.その結果,DCNが行う病院のもの忘れ相談は,専門的な知識といままでの実践を踏まえた方法を駆使して【支援ニーズのスクリーニング】を行い,【相談者の事案に応じた受診の後押し】や【相談者が自身で問題解決するように導く】などの...

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Veröffentlicht in:日本老年看護学会誌(老年看護学) 2017, Vol.22(1), pp.139-147
Hauptverfasser: 鈴木 智子, 大塚 眞理子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:抄録 本研究の目的は,A病院のもの忘れ相談窓口において,認知症看護認定看護師(DCN)が行うもの忘れ相談の支援方法を明らかにすることである.2014年5〜7月に,A病院のもの忘れ相談窓口に電話で問い合わせがあった全相談者(26件)のうち,研究協力に同意が得られた10例を研究対象とした.研究方法は,相談記録とフィールドノートから支援場面をデータとして取り出し,質的帰納的に分析した.その結果,DCNが行う病院のもの忘れ相談は,専門的な知識といままでの実践を踏まえた方法を駆使して【支援ニーズのスクリーニング】を行い,【相談者の事案に応じた受診の後押し】や【相談者が自身で問題解決するように導く】などの直接的な支援と,【病院内外の多職種と連携する】ことで病院内外の専門職に橋渡しをしていく支援が特徴であった.今回明らかになったもの忘れ相談の支援方法は,病院で働くDCNが活用できる可能性があり,DCNの活動の場の拡大に貢献できる可能性がある.
ISSN:1346-9665
2432-0811
DOI:10.20696/jagn.22.1_139