認知症高齢者を介護する高齢介護者の対処様式の特徴

本研究では,認知症高齢者を介護する高齢介護者の介護困難への対処様式を明らかにすることを目的とした.認知症高齢者を介護する65歳以上の高齢介護者13名を研究参加者として,半構成的面接調査を行い,対処様式について質的帰納的に分析した.その結果,高齢介護者の対処様式として【内的統制】【自己表出】【方略の探索・選定】【課題との調和】の4カテゴリーと16のサブカテゴリーが見出された.【内的統制】のサブカテゴリーである<責任強化>と<忍耐>,【方略の探索・選定】の<解決努力>に含まれる介護経験の活用や予防的対処,および問題回避型対処である<攻撃>と<逃避>,【課題との調和】のサブカテゴリーである<受容>は...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本老年看護学会誌(老年看護学) 2007/11/01, Vol.12(1), pp.49-54
Hauptverfasser: 永井 眞由美, 小野 ミツ
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:本研究では,認知症高齢者を介護する高齢介護者の介護困難への対処様式を明らかにすることを目的とした.認知症高齢者を介護する65歳以上の高齢介護者13名を研究参加者として,半構成的面接調査を行い,対処様式について質的帰納的に分析した.その結果,高齢介護者の対処様式として【内的統制】【自己表出】【方略の探索・選定】【課題との調和】の4カテゴリーと16のサブカテゴリーが見出された.【内的統制】のサブカテゴリーである<責任強化>と<忍耐>,【方略の探索・選定】の<解決努力>に含まれる介護経験の活用や予防的対処,および問題回避型対処である<攻撃>と<逃避>,【課題との調和】のサブカテゴリーである<受容>は,認知症介護をする高齢介護者に特徴的な対処様式と考えられる.今後は,本研究で見出された対処様式を具体的表現にあらため,介護者の対処様式と精神的健康等との関連を明らかにしていく必要がある.
ISSN:1346-9665
2432-0811
DOI:10.20696/jagn.12.1_49