施設種別による短期入所のケアの質に関する研究

種々の介護保険施設で行われている短期入所のケアの質を評価し,利用過程におけるケアの特性を明らかにするため,各施設において短期入所のケアに主たる責任がある職員を対象に,Donabedian A.によるケアの質評価の3要素(構造,プロセス,アウトカム)を枠組みとする質問紙調査を郵送法により実施した.分析対象は,介護老人福祉施設等(生活介護群)30施設,介護老人保健施設(老健群)22施設であった.両群に共通するケアの質の特性は,利用者の事故防止や疾病管理に注意を払い利用者・家族の要望を重視したケアに努めている点,退所後のケアの評価が行われていない点,ケアの有用性を認めている点であった.生活介護群の特...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本老年看護学会誌(老年看護学) 2003/11/01, Vol.8(1), pp.50-60
Hauptverfasser: 三重野 英子, 小西 美智子, 末弘 理惠
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:種々の介護保険施設で行われている短期入所のケアの質を評価し,利用過程におけるケアの特性を明らかにするため,各施設において短期入所のケアに主たる責任がある職員を対象に,Donabedian A.によるケアの質評価の3要素(構造,プロセス,アウトカム)を枠組みとする質問紙調査を郵送法により実施した.分析対象は,介護老人福祉施設等(生活介護群)30施設,介護老人保健施設(老健群)22施設であった.両群に共通するケアの質の特性は,利用者の事故防止や疾病管理に注意を払い利用者・家族の要望を重視したケアに努めている点,退所後のケアの評価が行われていない点,ケアの有用性を認めている点であった.生活介護群の特性としては,専門的なケア・医療が必要な利用者が多く,情報収集・ケアプランの立案と職員間での共有化が課題である点が,老健群では利用目的を重視したケアプランの立案を前提とする目標指向型のケアを行っている点が示された.
ISSN:1346-9665
2432-0811
DOI:10.20696/jagn.8.1_50