小地域単位の介護者セルフヘルプ・グループに参加することの意味の発展プロセス

本研究は,介護者が小地域単位の介護者セルフヘルプ・グループ(「介護者の集い」)への参加を通して認識している意味づけの発展プロセスを記述することを目的とした.対象は3地区の「介護者の集い」に継続的に参加していた7名,初回開催の4名,計11名の介護者であり,データはインタビューにより収集し,質的に分析した.その結果,「介護者の集い」参加に対する介護者の意味づけのプロセスには,1)閉鎖的介護から一歩踏み出す,2)様子をうかがいながら必要な情報を得る,3)孤立感から開放される,4)仲間意識が芽生え互いに支えあう,5)本音で語り合い,認め合う,6)義務感や罪悪感から開放される,7)自分はまだましと気持ち...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本老年看護学会誌(老年看護学) 2002/11/01, Vol.7(1), pp.52-60
Hauptverfasser: 百瀬 由美子, 大久保 功子, 麻原 きよみ
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:本研究は,介護者が小地域単位の介護者セルフヘルプ・グループ(「介護者の集い」)への参加を通して認識している意味づけの発展プロセスを記述することを目的とした.対象は3地区の「介護者の集い」に継続的に参加していた7名,初回開催の4名,計11名の介護者であり,データはインタビューにより収集し,質的に分析した.その結果,「介護者の集い」参加に対する介護者の意味づけのプロセスには,1)閉鎖的介護から一歩踏み出す,2)様子をうかがいながら必要な情報を得る,3)孤立感から開放される,4)仲間意識が芽生え互いに支えあう,5)本音で語り合い,認め合う,6)義務感や罪悪感から開放される,7)自分はまだましと気持ちを立て直す,8)自分の経験を他の介護者に役立てる,9)介護の社会化にむけて地域を変えようと動き出す,の9つの段階があった.また,このような活動を支援するためには,グループ運営上で支援者は,介護者が外に出るきっかけづくりと話を聴くだけから対話に参加することへと支援していく必要があることが示唆された.
ISSN:1346-9665
2432-0811
DOI:10.20696/jagn.7.1_52