摂食介助時における姿勢調整が咀嚼時舌運動に及ぼす影響

「I. 目的」われわれはこれまで健常者の咀嚼時舌運動の計測に, 超音波診断装置を用い, 米飯の咀嚼の進行に伴い, 舌の左右側の高低差が減少することを明らかにした. しかし, 摂食嚥下障害者に対して当検査法を行う場合, 均一な性質を持ち, すぐ提供できる調理済みで食塊形成しやすい食品が望ましいと考えられる. 体幹傾斜は咀嚼および嚥下に関連するといわれ, 座位と比較してリクライニング位は咀嚼において, リクライニング位は座位よりも咀嚼時間や回数が増加することから不利である. また, 摂食嚥下障害には口腔機能の観点から分類すると咀嚼障害と嚥下障害が混在し, 区別なく姿勢調整を行っており, その効果や...

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Veröffentlicht in:日本顎口腔機能学会雑誌 2019, Vol.25(2), pp.124-125
Hauptverfasser: 松尾, 信至, 覺道, 昌樹, 今井, 敦子, 田中, 順子, 田中, 昌博
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I. 目的」われわれはこれまで健常者の咀嚼時舌運動の計測に, 超音波診断装置を用い, 米飯の咀嚼の進行に伴い, 舌の左右側の高低差が減少することを明らかにした. しかし, 摂食嚥下障害者に対して当検査法を行う場合, 均一な性質を持ち, すぐ提供できる調理済みで食塊形成しやすい食品が望ましいと考えられる. 体幹傾斜は咀嚼および嚥下に関連するといわれ, 座位と比較してリクライニング位は咀嚼において, リクライニング位は座位よりも咀嚼時間や回数が増加することから不利である. また, 摂食嚥下障害には口腔機能の観点から分類すると咀嚼障害と嚥下障害が混在し, 区別なく姿勢調整を行っており, その効果や実用性は嚥下障害の基準であり, 咀嚼障害に関しては実際に食べさせて判断するしかない. そこで, 本研究では摂食介助時の姿勢調整が, 米飯と咀嚼開始食品の咀嚼時舌運動に与える影響を超音波画像検査を用いて明らかにすることを目的とした.
ISSN:1340-9085
1883-986X
DOI:10.7144/sgf.25.124