咬筋運動ニューロン樹状突起における興奮性シナプス入力のセロトニンによる増幅機構

「I. 目的」閉口筋は咀嚼, 吸啜, 嚥下, 発話など様々な口腔機能に関与するため, その収縮力は広い範囲で調節される. これらの運動を遂行するための運動指令は, 主として興奮性神経伝達物質であるグルタミン酸によって閉口筋運動ニューロンに伝えられる. 縫線核に存在するセロトニン(5-HT)ニューロンは, さまざまな運動機能を調節する. 閉口筋運動ニューロンも5-HTニューロンからの入力を受け, 咀嚼などの顎運動制御に関与する可能性が報告されているが, その詳細なメカニズムは不明である. そこで本研究では, 生後2~5日齢のラット脳幹スライス標本を用い, 咬筋運動ニューロンの樹状突起にレーザー光...

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Veröffentlicht in:日本顎口腔機能学会雑誌 2018, Vol.24(2), pp.112-113
Hauptverfasser: 壇辻, 昌典, 中村, 史朗, 望月, 文子, 中山, 希世美, 尾関, 雅彦, 井上, 富雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I. 目的」閉口筋は咀嚼, 吸啜, 嚥下, 発話など様々な口腔機能に関与するため, その収縮力は広い範囲で調節される. これらの運動を遂行するための運動指令は, 主として興奮性神経伝達物質であるグルタミン酸によって閉口筋運動ニューロンに伝えられる. 縫線核に存在するセロトニン(5-HT)ニューロンは, さまざまな運動機能を調節する. 閉口筋運動ニューロンも5-HTニューロンからの入力を受け, 咀嚼などの顎運動制御に関与する可能性が報告されているが, その詳細なメカニズムは不明である. そこで本研究では, 生後2~5日齢のラット脳幹スライス標本を用い, 咬筋運動ニューロンの樹状突起にレーザー光を利用したグルタミン酸の微量投与を行い, 誘発された興奮性のシナプス応答に対する5-HTの効果を解析した.「II. 方法」「1. 咬筋運動ニューロンの同定」本研究は昭和大学動物実験実施指針に準拠して行った.
ISSN:1340-9085
1883-986X
DOI:10.7144/sgf.24.112