慢性筋痛を有する顎関節症患者における睡眠および概日リズム解析の試み

「I. 目的」Yunusにより提唱された中枢性過敏症候群 (central sensitivity syndrome) は, 中枢性過敏を原因として発症すると推測される疾患群を総称するものである. 治療に反応しにくい咀嚼筋の慢性筋痛もこの疾患概念に包含されることが考えられる. 従来は痛みが睡眠の質を低下させるとも考えられてきたが, 現在では睡眠障害や概日リズムの変化が疼痛閾値を低下させる原因となり, 疼痛の慢性化や重篤化を招いているという仮説も支持されている. しかし, このような疼痛強度の変動を概日リズムの変化という観点から検討した報告は見られない. そこで今回, 慢性筋痛を有する顎関節症患...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本顎口腔機能学会雑誌 2014, Vol.21(1), pp.44-45
Hauptverfasser: 宇野, 浩一郎, 松下, 登, 高岡, 亮太, 宮内, 鉄平, 内田, 昌範, 石垣, 尚一, 矢谷, 博文
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「I. 目的」Yunusにより提唱された中枢性過敏症候群 (central sensitivity syndrome) は, 中枢性過敏を原因として発症すると推測される疾患群を総称するものである. 治療に反応しにくい咀嚼筋の慢性筋痛もこの疾患概念に包含されることが考えられる. 従来は痛みが睡眠の質を低下させるとも考えられてきたが, 現在では睡眠障害や概日リズムの変化が疼痛閾値を低下させる原因となり, 疼痛の慢性化や重篤化を招いているという仮説も支持されている. しかし, このような疼痛強度の変動を概日リズムの変化という観点から検討した報告は見られない. そこで今回, 慢性筋痛を有する顎関節症患者を対象とし, 日常の環境下で14日間にわたり, 睡眠状態, 概日リズム, 日中の活動量が慢性筋痛における疼痛強度の変動や増大にどのように影響を及ぼすのかを調査することを目的とした予備研究を行った.
ISSN:1340-9085
1883-986X
DOI:10.7144/sgf.21.44