睡眠時無呼吸イベントと睡眠時ブラキシズム発現の時間的関係

「I. 目的」近年, 閉塞性睡眠時無呼吸症候群 (OSAS) と睡眠時ブラキシズム (SB) の併発が指摘されており, 疫学調査でOSASはSBのリスク因子となり得るという報告もある. また, 我々は重度のOSASとSBが併発している症例を経験し, その分析により無呼吸イベントの発現とSBエピソードの発現に関し時間的関連がある可能性が示唆された. 今回, 我々はOSASとSBを併発している患者10名において睡眠解析を行い, SBと無呼吸イベントの時間的関連について更に検討を行った. 「II. 方法」「1. 対象」OSASを疑い睡眠検査を施行予定の患者に質問票によるSBの診査 (起床時の顎のだるさやスリープパートナーからのSBの指摘, 象牙質に至る歯の咬耗) を行い, SBの併発が疑われるものを抽出した. それらの患者のうち後述の睡眠検査の結果, 無呼吸低呼吸指数 (AHI) 5以上, SBエピソード4/h以上の患者, 男性10名を抽出し解析対象とした.