5 モルモット大脳皮質咀嚼野からの視床への投射

「I. 目的」視床は大脳皮質への入力の中継核としてだけでなく, 大脳皮質からの入力も受けることが知られている. 視床は種々の視床核からなり, それぞれの核で役割が異なる. 例えば, 脊髄や延髄から触圧覚は感覚性特殊中継核としての腹側基底核群(VB)および後核(Po)を, 痛覚は髄板内核の主に外側中心核(CL)を経由して体性感覚野に伝えられ, 一次体性感覚野からは, これら腹側基底核群(VB), 後核(Po)および外側中心核(CL), さらには網様核(RT)への投射があるとされている. また, 一次運動野からは, 非感覚性特殊中継核としての外側腹側核(VL)や, 髄板内核の束傍核(PF), 正中...

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Veröffentlicht in:日本顎口腔機能学会雑誌 2007-10, Vol.14 (1), p.35-36
Hauptverfasser: 磯貝文彦, 藤本正一郎, 戸井尚子, 加藤隆史, 森本俊文, 吉田篤, 増田裕次
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I. 目的」視床は大脳皮質への入力の中継核としてだけでなく, 大脳皮質からの入力も受けることが知られている. 視床は種々の視床核からなり, それぞれの核で役割が異なる. 例えば, 脊髄や延髄から触圧覚は感覚性特殊中継核としての腹側基底核群(VB)および後核(Po)を, 痛覚は髄板内核の主に外側中心核(CL)を経由して体性感覚野に伝えられ, 一次体性感覚野からは, これら腹側基底核群(VB), 後核(Po)および外側中心核(CL), さらには網様核(RT)への投射があるとされている. また, 一次運動野からは, 非感覚性特殊中継核としての外側腹側核(VL)や, 髄板内核の束傍核(PF), 正中中心核(CM)と相互の神経連絡を持っており, これらの視床核には小脳や大脳基底核からの入力が投射しているとされている. このように視床は大きく感覚系と運動系に分かれて視床と大脳皮質との間にループを形成し, 大脳皮質への入力の調節や, 運動の調節を行っていると考えられている.
ISSN:1340-9085