ERCPによる胆管ブラシ擦過が有用であった原発性硬化性胆管炎 (PSC) の1例

「背景」 : Primary sclerosing cholangitis (PSC) は予後不良のまれな疾患である. 「症例」 : 30代, 男性. 潰瘍性大腸炎の併発, 肝機能障害, 著明な胆管狭窄よりPSCを疑い, 肝生検でPSCの診断となった. 経過中, 胆汁細胞診においてやや大型の異型細胞が出現し, 胆管癌との鑑別が困難であった. しかし, 内視鏡的逆行性胆管膵管造影法 (ERCP) による胆管ブラシ擦過の細胞には明らかな異型を認めなかった. 「結論」 : PSCにおける胆汁細胞診は胆管ブラシ擦過の細胞所見を併せて総合的に判断することが有用と思われた....

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Veröffentlicht in:日本臨床細胞学会雑誌 2024-01, Vol.63 (1), p.28-30
Hauptverfasser: 伊佐山絹代, 舟橋幸子, 川口宏美, 佐藤沙知子, 李治平, 安達章子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「背景」 : Primary sclerosing cholangitis (PSC) は予後不良のまれな疾患である. 「症例」 : 30代, 男性. 潰瘍性大腸炎の併発, 肝機能障害, 著明な胆管狭窄よりPSCを疑い, 肝生検でPSCの診断となった. 経過中, 胆汁細胞診においてやや大型の異型細胞が出現し, 胆管癌との鑑別が困難であった. しかし, 内視鏡的逆行性胆管膵管造影法 (ERCP) による胆管ブラシ擦過の細胞には明らかな異型を認めなかった. 「結論」 : PSCにおける胆汁細胞診は胆管ブラシ擦過の細胞所見を併せて総合的に判断することが有用と思われた.
ISSN:0387-1193