ティッシュペーパーを使用した迅速・簡便な集細胞法 (セルブロック法) とその応用に関する基礎的研究
目的 : セルブロック (CB) 法は確定診断のみならず, その後の治療方針決定にきわめて有用である. 今回, われわれは従来法とは異なり, ティッシュペーパーを用いた CB 作製法 (TxT 法) を考案したので報告する.方法 : 2017 年 7 月〜2018 年 11 月に細胞診検体として提出された体腔液 96 例中の 20 例を対象とした. TxT 法における CB の作製手順および作製に使用した被覆素材の検討, アルギン酸ナトリウム法と TxT 法に対するアルシアン青染色の影響, TxT 法での免疫染色の検討などを行った.成績 : TxT 法に用いる被覆素材はティッシュ 2 枚組が沈...
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Veröffentlicht in: | 日本臨床細胞学会雑誌 2020, Vol.59(2), pp.83-91 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的 : セルブロック (CB) 法は確定診断のみならず, その後の治療方針決定にきわめて有用である. 今回, われわれは従来法とは異なり, ティッシュペーパーを用いた CB 作製法 (TxT 法) を考案したので報告する.方法 : 2017 年 7 月〜2018 年 11 月に細胞診検体として提出された体腔液 96 例中の 20 例を対象とした. TxT 法における CB の作製手順および作製に使用した被覆素材の検討, アルギン酸ナトリウム法と TxT 法に対するアルシアン青染色の影響, TxT 法での免疫染色の検討などを行った.成績 : TxT 法に用いる被覆素材はティッシュ 2 枚組が沈渣を包みやすく, 薄切も容易であった. さらに, 繊維間隙が最も小さく癌細胞の漏れ出しは確認されなかった. TxT 法はアルシアン青染色および免疫染色において, ティッシュ繊維が癌診断に全く影響しなかった.結論 : CB は病理診断に必要不可欠であり, TxT 法は事前準備の必要がなく, 経験の有無を問わず, 集細胞からブロック作製までの操作が簡便であった. 本法は細胞病理学の発展のみならず, 日常の癌診療に資すること大であると考えられる. |
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ISSN: | 0387-1193 1882-7233 |
DOI: | 10.5795/jjscc.59.83 |