乳児に発生した胃原発未熟奇形腫の1例

背景 : 今回, われわれは乳児に発生した胃原発未熟奇形腫を経験したのでその細胞像を中心に報告する. 症例 : 生後3ヵ月, 男児. 出生前より腹部エコーにて頭部より胴体が大きいと指摘されていた. 当院受診し, 腹腔内腫瘍摘出術を施行, 術中に腫瘍内容液が提出され, 摘出検体から穿刺吸引細胞診を行った. 扁平上皮細胞, メラニン含有細胞を背景に, 小型で疎な結合を有した神経由来と思われる異型細胞がみられた. 神経芽腫が鑑別に挙がったが, 背景所見より未熟奇形腫が推測された. 結論 : 今回, われわれは乳児胃原発未熟奇形腫の1例を経験した. 乳児腫瘍において, 未熟な神経由来と思われる細胞が出...

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Veröffentlicht in:日本臨床細胞学会雑誌 2019, Vol.58(1), pp.17-21
Hauptverfasser: 米, 亮祐, 鐵原, 拓雄, 小林, 江利, 福屋, 美奈子, 小林, 博久, 西村, 広健, 鹿股, 直樹, 森谷, 卓也
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:背景 : 今回, われわれは乳児に発生した胃原発未熟奇形腫を経験したのでその細胞像を中心に報告する. 症例 : 生後3ヵ月, 男児. 出生前より腹部エコーにて頭部より胴体が大きいと指摘されていた. 当院受診し, 腹腔内腫瘍摘出術を施行, 術中に腫瘍内容液が提出され, 摘出検体から穿刺吸引細胞診を行った. 扁平上皮細胞, メラニン含有細胞を背景に, 小型で疎な結合を有した神経由来と思われる異型細胞がみられた. 神経芽腫が鑑別に挙がったが, 背景所見より未熟奇形腫が推測された. 結論 : 今回, われわれは乳児胃原発未熟奇形腫の1例を経験した. 乳児腫瘍において, 未熟な神経由来と思われる細胞が出現した場合, 未熟奇形腫の可能性を念頭におき, その他の成分を観察することが肝要と思われた.
ISSN:0387-1193
1882-7233
DOI:10.5795/jjscc.58.17