子宮頸がん集団検診における ASC-H 判定の広がりと問題点: 前期, 後期 3 年間の変化から
目的 : TBS 導入直後とその後で ASC-H 判定状況の経時的変化を調べ, ASC-H 判定数が増加し, ASC-H の概念がいかに普及したかを明らかにした.方法 : 子宮頸がん集団検診へのベセスダ方式導入後の前期 2009~11 年と後期 2012~14 年で, ASC-H 判定の頻度を比較した. ASC-H 症例のその後の組織診での CIN の検出率を比較した.成績 : 検診受診者に対する ASC-H の頻度は, 前期 0.02%, 後期 0.08%と増加し, 細胞診異常に占める割合も 2.9%から 8.5%に増加した. ASC-H 判定例の≧CIN2 の検出率は, 前期 77.3%,...
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Veröffentlicht in: | 日本臨床細胞学会雑誌 2018, Vol.57(2), pp.114-119 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的 : TBS 導入直後とその後で ASC-H 判定状況の経時的変化を調べ, ASC-H 判定数が増加し, ASC-H の概念がいかに普及したかを明らかにした.方法 : 子宮頸がん集団検診へのベセスダ方式導入後の前期 2009~11 年と後期 2012~14 年で, ASC-H 判定の頻度を比較した. ASC-H 症例のその後の組織診での CIN の検出率を比較した.成績 : 検診受診者に対する ASC-H の頻度は, 前期 0.02%, 後期 0.08%と増加し, 細胞診異常に占める割合も 2.9%から 8.5%に増加した. ASC-H 判定例の≧CIN2 の検出率は, 前期 77.3%, 後期 60.1%で低下傾向がみられ, ≧CIN3 は前期 60.0%, 後期 35.0%と有意に低下した.結論 : ベセスダ導入当初 3 年間は, ASC-H 判定数は少なかったが, その後の 3 年で ASC-H の概念が普及し判定数は増加した. 一方, 偽陽性例が増加し, ≧CIN3 への陽性反応的中率は低下した. ASC-H の乱用を避け, 適正な運用が望まれる. |
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ISSN: | 0387-1193 1882-7233 |
DOI: | 10.5795/jjscc.57.114 |