再水和処理を用いた検体処理法の検討

目的 : 標本作製中に乾燥が予想される検体で, 再水和処理を施し診断価値の高い標本を作製する方法を検討した. 方法 : 組織診で腺癌と診断された組織を用いて捺印標本を作製した. 捺印標本は乾燥させた後に生理食塩水または 10%スキムミルクを用いて再水和処理を行い, 核所見や核面積等について検討を行った. 成績 : 再水和処理後の細胞は通常のアルコール固定標本に比べ核がやや大型であったが, 核や細胞質の詳細な観察が可能であった. 結論 : 標本作製中に乾燥する可能性のある検体は乾燥標本を作成後, 生理食塩水で再水和処理することで診断価値の高い標本が作成できる....

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Veröffentlicht in:日本臨床細胞学会雑誌 2013, Vol.52(1), pp.12-16
Hauptverfasser: 土田, 秀, 中里, 宜正, 田端, 里美, 神山, 晴美, 富宇加, 麻里, 吉田, 勤, 飯島, 美砂, 鹿沼, 達哉, 小島, 勝, 杉原, 志朗
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的 : 標本作製中に乾燥が予想される検体で, 再水和処理を施し診断価値の高い標本を作製する方法を検討した. 方法 : 組織診で腺癌と診断された組織を用いて捺印標本を作製した. 捺印標本は乾燥させた後に生理食塩水または 10%スキムミルクを用いて再水和処理を行い, 核所見や核面積等について検討を行った. 成績 : 再水和処理後の細胞は通常のアルコール固定標本に比べ核がやや大型であったが, 核や細胞質の詳細な観察が可能であった. 結論 : 標本作製中に乾燥する可能性のある検体は乾燥標本を作成後, 生理食塩水で再水和処理することで診断価値の高い標本が作成できる.
ISSN:0387-1193
1882-7233
DOI:10.5795/jjscc.52.12