鶏卵,牛乳,小麦アレルギー児における経口免疫療法の長期的な有効性に関する検討
【目的】経口免疫療法(OIT)の長期的な有効性を明らかにする.【方法】当院でOITを開始し,2010年1月から2016年1月に維持期に到達した鶏卵,牛乳,小麦アレルギー児を対象に,アレルゲン摂取状況や誘発症状に関するアンケート調査を実施した.【結果】回収率は52%(鶏卵32名,牛乳28名,小麦17名),維持期到達からアンケート調査までの間隔は中央値6.4年であった.維持量継続率は90%でありアレルゲン間に有意差はなかった.維持期3年目以降に誘発症状を経験した児は44%,一般向けアドレナリン自己注射薬の適応症状(Ad症状)を経験した児は5%で,いずれもアレルゲン間に有意差を認めなかった.【結論】...
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Veröffentlicht in: | 日本小児アレルギー学会誌 2020/03/20, Vol.34(1), pp.158-165 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】経口免疫療法(OIT)の長期的な有効性を明らかにする.【方法】当院でOITを開始し,2010年1月から2016年1月に維持期に到達した鶏卵,牛乳,小麦アレルギー児を対象に,アレルゲン摂取状況や誘発症状に関するアンケート調査を実施した.【結果】回収率は52%(鶏卵32名,牛乳28名,小麦17名),維持期到達からアンケート調査までの間隔は中央値6.4年であった.維持量継続率は90%でありアレルゲン間に有意差はなかった.維持期3年目以降に誘発症状を経験した児は44%,一般向けアドレナリン自己注射薬の適応症状(Ad症状)を経験した児は5%で,いずれもアレルゲン間に有意差を認めなかった.【結論】OITの長期的な有効性が示唆される.一方で,維持期3年目以降も約半数が誘発症状を経験し,5%でAd症状を呈したため,慎重なフォローアップが必要である. |
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ISSN: | 0914-2649 1882-2738 |
DOI: | 10.3388/jspaci.34.158 |