Gene polymorphisms in innate immune signaling pathways associated with allergic disease

「はじめに」アレルギー疾患は, 種々の遺伝的要因と環境要因の組み合わせで発症することはよく知られている. 交通事故や単純な感染症は遺伝的要因によらず, 完全に偶発的な環境因子による障害であるが, 遺伝的要因によって発症する疾患は単一遺伝病と多因子遺伝病に大きく分けられる. 単一遺伝病の多く, 例えば先天性代謝異常症や先天性免疫不全症は代表的な単一遺伝病の疾患カテゴリーとして挙げられるが, 出生後早期に発症するものが多い. 一方で, 多因子遺伝病は種々の遺伝的要因と環境要因の組み合わせで発症するものである. 出生前から判別可能な先天奇形も, 環境要因として先天性感染症や母体の薬物内服等が大きく関...

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Veröffentlicht in:日本小児アレルギー学会誌 2012, Vol.26(1), pp.113-119
Hauptverfasser: 大西, 秀典, 松井, 永子, 木全, かおり, 加藤, 善一郎, 近藤, 直実
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」アレルギー疾患は, 種々の遺伝的要因と環境要因の組み合わせで発症することはよく知られている. 交通事故や単純な感染症は遺伝的要因によらず, 完全に偶発的な環境因子による障害であるが, 遺伝的要因によって発症する疾患は単一遺伝病と多因子遺伝病に大きく分けられる. 単一遺伝病の多く, 例えば先天性代謝異常症や先天性免疫不全症は代表的な単一遺伝病の疾患カテゴリーとして挙げられるが, 出生後早期に発症するものが多い. 一方で, 多因子遺伝病は種々の遺伝的要因と環境要因の組み合わせで発症するものである. 出生前から判別可能な先天奇形も, 環境要因として先天性感染症や母体の薬物内服等が大きく関与するものから, 染色体異常が関与するものまで種々のものがあるが, 家族歴があり, かつ年齢を経て発症するような疾患群, II型糖尿病や高血圧等は多因子遺伝病である. そういった中で種々のアレルギー疾患は, 家族歴があることも多く遺伝的要因があると推測され, アレルゲンへの曝露といった環境要因が強く疾患発症に影響する多因子遺伝病の代表的な疾患である.
ISSN:0914-2649
1882-2738
DOI:10.3388/jspaci.26.113