食物アレルギー児と非食物アレルギー児の食生活のQOL (Quality of life) 比較調査

「和文抄録」食物アレルギー患者の食生活支援において, 栄養士の役割が期待されているが, その栄養指導法は未だ確立されていない. そこで, 食物アレルギー児及び非食物アレルギー児の保護者を対象に日常生活で直面している問題を明らかにする調査(家庭内外での食生活, 母のストレスや周囲の理解度, 通園通学施設の対応に関して)を行い, 重点的な栄養指導項目の選定を試みた. 対象は544名で, 食物アレルギー児286名, 非食物アレルギー児258名であった. 児が家族と別献立であったのは非食物アレルギー児21.7%, 食物アレルギー児40.1%であり, 原材料に注意を払っていたのは非食物アレルギー児67....

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本小児アレルギー学会誌 2009, Vol.23 (5), p.643-650
Hauptverfasser: 林典子, 今井孝成, 長谷川実穂, 黒坂了正, 佐藤さくら, 小俣貴嗣, 富川盛光, 宿谷明紀, 海老澤元宏
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「和文抄録」食物アレルギー患者の食生活支援において, 栄養士の役割が期待されているが, その栄養指導法は未だ確立されていない. そこで, 食物アレルギー児及び非食物アレルギー児の保護者を対象に日常生活で直面している問題を明らかにする調査(家庭内外での食生活, 母のストレスや周囲の理解度, 通園通学施設の対応に関して)を行い, 重点的な栄養指導項目の選定を試みた. 対象は544名で, 食物アレルギー児286名, 非食物アレルギー児258名であった. 児が家族と別献立であったのは非食物アレルギー児21.7%, 食物アレルギー児40.1%であり, 原材料に注意を払っていたのは非食物アレルギー児67.5%, 食物アレルギー児96.8%であった. 食物アレルギー児の40.1%が経済的な負担を感じ, 54.1%が外食を自由にできておらず, 除去品目数の多さはその負担を助長していた. また, 園や学校の給食や栄養士の対応に不満であるのは食物アレルギー児28.2%, 非食物アレルギー児4.6%であった. 栄養士は, これらの負担を軽減するための支援(栄養指導)を医師の診療に協力して行う必要があるといえる.
ISSN:0914-2649