S01-1. ACE Studyについて - ACEと精神障害との関連性

「I. はじめに」Adverse Childhood Experiences(ACE)は, 定訳はないが「児童期(あるいは小児期, 幼少期)の逆境体験」「逆境的小児期体験」と訳されることが多い. およそ20年前に米国でACEという用語が登場して以降, 各国で多くの調査・研究が実施されている. 現在では, WHOによってAdverse Childhood Experiences International Questionnaire(ACE-IQ)が作成されるなど, ACEは国際的な指標となっている. 本稿では, 最初に発表された研究を含めてACE Studyで得られた知見について述べる. 「I...

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Veröffentlicht in:児童青年精神医学とその近接領域 2019-08, Vol.60 (4), p.400-404
Hauptverfasser: 工藤紗弓, 小西聖子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I. はじめに」Adverse Childhood Experiences(ACE)は, 定訳はないが「児童期(あるいは小児期, 幼少期)の逆境体験」「逆境的小児期体験」と訳されることが多い. およそ20年前に米国でACEという用語が登場して以降, 各国で多くの調査・研究が実施されている. 現在では, WHOによってAdverse Childhood Experiences International Questionnaire(ACE-IQ)が作成されるなど, ACEは国際的な指標となっている. 本稿では, 最初に発表された研究を含めてACE Studyで得られた知見について述べる. 「II. ACE Studyとは」ACE Studyとは, 成人期以前に経験した虐待などのトラウマ体験を含めた複数の逆境的な体験が, 人の心身の健康に与える影響について検討する研究を指す. 研究によって"Childhood"の定義が異なるため「成人期以前」と記述したが, 多くは16歳あるいは18歳以前を指す.
ISSN:0289-0968