第58回日本児童青年精神医学会総会特集 (II) テーマ : 普遍性と個別性のバランス 〈シンポジウム4〉 「思春期を中心とした学校精神保健」 司会の言葉

思春期の精神発達は, 人格形成に及ぼす影響などから, 以前より重要視されている. しかし, 近年, 児童青年を取り巻く社会環境の変化から, 従来と異なる課題が指摘されつつあり, その相談先も十分とは言えない. 児童思春期の精神的問題への対応は, 保護者に委ねられがちであるが, 最近の親世代の課題も含め, 家庭外からのより一層の支援や配慮が必要と考えられる. そこで, 児童青年の社会生活現場である学校における精神保健に焦点をあて, 思春期のメンタルヘルスとその相談・連携体制を再考するために, 本シンポジウムを企画した. 本シンポジウムにおいては, 学校精神保健について, 4名のシンポジストからの...

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Veröffentlicht in:児童青年精神医学とその近接領域 2018-08, Vol.59 (4), p.403-404
Hauptverfasser: 船曳康子, 野邑健二
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:思春期の精神発達は, 人格形成に及ぼす影響などから, 以前より重要視されている. しかし, 近年, 児童青年を取り巻く社会環境の変化から, 従来と異なる課題が指摘されつつあり, その相談先も十分とは言えない. 児童思春期の精神的問題への対応は, 保護者に委ねられがちであるが, 最近の親世代の課題も含め, 家庭外からのより一層の支援や配慮が必要と考えられる. そこで, 児童青年の社会生活現場である学校における精神保健に焦点をあて, 思春期のメンタルヘルスとその相談・連携体制を再考するために, 本シンポジウムを企画した. 本シンポジウムにおいては, 学校精神保健について, 4名のシンポジストからのそれぞれの講演のあと短時間の質疑を行い, 最後に全体の討議を行った. 前半の清田晃生先生と小笹祥子先生は10年にわたり, 養護教諭 (小笹先生) と助言的な児童精神科医 (清田先生) という立場で連携を継続され, また, 後半の清水里美先生 (臨床心理士) と三輪秀文先生 (元中学校長) も長期的な連携関係にあり, 立場の違いからの意見を伺うことができた.
ISSN:0289-0968