S12-2.集団適応困難:未就学児童への支援体制作りにおける児童精神科医の役割

児童精神科医は, 児童相談所や発達障害者支援センター, 教育機関など様々な場所で必要とされている. 愛着の問題を抱える被虐待児や, 神経発達障害など集団適応にリスクを持つ児童に, できる限り早く支援を開始することが二次障害を予防する上で重要と考えられるため, 健診事業から早期支援につなげるための地域の仕組み作り, 必要とされる支援方針の設定をすることも, 児童精神科医の大切な役割と考える. 神奈川県平塚市における児童精神科医として地道に活動している現況を報告する. 「I. 地域連携」神経発達障害の特徴を持つ子どもたちは, 集団活動への適応に問題を抱えやすい. そのため発達の早い段階で支援を開始...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:児童青年精神医学とその近接領域 2017, Vol.58(1), pp.94-98
1. Verfasser: 猪股, 誠司
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:児童精神科医は, 児童相談所や発達障害者支援センター, 教育機関など様々な場所で必要とされている. 愛着の問題を抱える被虐待児や, 神経発達障害など集団適応にリスクを持つ児童に, できる限り早く支援を開始することが二次障害を予防する上で重要と考えられるため, 健診事業から早期支援につなげるための地域の仕組み作り, 必要とされる支援方針の設定をすることも, 児童精神科医の大切な役割と考える. 神奈川県平塚市における児童精神科医として地道に活動している現況を報告する. 「I. 地域連携」神経発達障害の特徴を持つ子どもたちは, 集団活動への適応に問題を抱えやすい. そのため発達の早い段階で支援を開始するシステム作りが各自治体で試みられている. これらの支援システムが上手く機能している地域もあるようだが, 当クリニックが所在している神奈川県西部には, 支援システムにまだ多くの問題が残されている.
ISSN:0289-0968
2424-1652
DOI:10.20615/jscap.58.1_94