上腸間膜動脈症候群に対してStrong手術に十二指腸空腸ダイアモンド吻合を付加した手術が有効であった筋強直性ジストロフィーの1例

上腸間膜動脈(SMA)症候群を発症した筋強直性ジストロフィーの女児に,Strong手術に十二指腸空腸ダイアモンド吻合術を付加した手術(本法)を施行し,経胃栄養が可能になった症例を報告する.この症例は,3歳1か月時に噴門形成術及び胃瘻造設術を施行.6歳11か月時にSMA症候群の診断で経胃瘻的空腸チューブ(GJチューブ)を留置した.7歳3か月時に一旦ボタン型胃瘻カテーテルで経胃栄養可能となったが,その6か月後に再燃しGJチューブを再留置した.7歳11か月ごろより,チューブを軸として逆行性腸重積を来たしたが,原疾患を鑑み可能な限り保存的に加療した.8歳3か月時にGJチューブの入れ替え困難となったため...

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Veröffentlicht in:日本小児外科学会雑誌 2022/08/20, Vol.58(5), pp.827-831
Hauptverfasser: 横井, 暁子, 竹内, 雄毅
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:上腸間膜動脈(SMA)症候群を発症した筋強直性ジストロフィーの女児に,Strong手術に十二指腸空腸ダイアモンド吻合術を付加した手術(本法)を施行し,経胃栄養が可能になった症例を報告する.この症例は,3歳1か月時に噴門形成術及び胃瘻造設術を施行.6歳11か月時にSMA症候群の診断で経胃瘻的空腸チューブ(GJチューブ)を留置した.7歳3か月時に一旦ボタン型胃瘻カテーテルで経胃栄養可能となったが,その6か月後に再燃しGJチューブを再留置した.7歳11か月ごろより,チューブを軸として逆行性腸重積を来たしたが,原疾患を鑑み可能な限り保存的に加療した.8歳3か月時にGJチューブの入れ替え困難となったため,Strong手術を行った.しかし,屈曲が残存したため,生理的な蠕動方向になるように十二指腸空腸ダイアモンド吻合術を付加した.消化管蠕動が著しく障害されている患児に本法は有効と考えられた.
ISSN:0288-609X
2187-4247
DOI:10.11164/jjsps.58.5_827