再発を繰り返した虫垂重積による腸重積症の1例

症例は2歳5か月,女児.腸重積症に対し高圧浣腸による整復を行ったが,3日間で4度再発し,5回整復した.整復時に造影剤が回腸末端へ流入するものの,盲腸に陰影欠損が残るため,虫垂の器質的疾患を疑い,全身麻酔下に大腸内視鏡検査と内視鏡外科手術を行った.まず大腸内視鏡検査で大腸を観察したところ,盲腸内に虫垂粘膜が内腔へ翻転した隆起性病変を認めた.続いて腹腔内を観察したところ,虫垂根部が重積して埋没していたため,虫垂間膜を牽引して臍より虫垂を脱転して重積を解除し,根部で切除した.今回,虫垂重積症を合併した稀な腸重積症を経験したため,文献的考察を行い報告する....

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本小児外科学会雑誌 2022/04/20, Vol.58(2), pp.183-187
Hauptverfasser: 前田, 翔平, 永田, 公二, 三好, きな, 宗崎, 良太, 田口, 智章
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は2歳5か月,女児.腸重積症に対し高圧浣腸による整復を行ったが,3日間で4度再発し,5回整復した.整復時に造影剤が回腸末端へ流入するものの,盲腸に陰影欠損が残るため,虫垂の器質的疾患を疑い,全身麻酔下に大腸内視鏡検査と内視鏡外科手術を行った.まず大腸内視鏡検査で大腸を観察したところ,盲腸内に虫垂粘膜が内腔へ翻転した隆起性病変を認めた.続いて腹腔内を観察したところ,虫垂根部が重積して埋没していたため,虫垂間膜を牽引して臍より虫垂を脱転して重積を解除し,根部で切除した.今回,虫垂重積症を合併した稀な腸重積症を経験したため,文献的考察を行い報告する.
ISSN:0288-609X
2187-4247
DOI:10.11164/jjsps.58.2_183