Nuss法術後のバー抜去時における合併症の検討

【目的】Nuss法は,現在多くの施設で漏斗胸に対する第1選択の術式となっているが,Nussバー抜去に関する文献は少ない.当院における手術手技に関して後方視的に検討を行った.【方法】1)対象当院にてNuss法を行い,2005年8月から2018年12月の間にペクタスバー®(メディカルU&A,以下バー)抜去を行った289例から除外基準として,バー留置継続困難症例,再手術症例,その他疾患同時手術症例,挿入時16歳以上とし最終的に184例を検討した.2)手術手技両側の創瘢痕よりバーを露出させリムーバルギアでストレート化し抜去している.胸部症状がなければ術後2日の経過観察のみで退院となる.【結果】...

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Veröffentlicht in:日本小児外科学会雑誌 2021/06/20, Vol.57(4), pp.719-723
Hauptverfasser: 内田, 豪気, 芦塚, 修一, 杉原, 哲郎, 梶, 沙友里, 金森, 大輔, 大橋, 伸介, 黒部, 仁, 大木, 隆生
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】Nuss法は,現在多くの施設で漏斗胸に対する第1選択の術式となっているが,Nussバー抜去に関する文献は少ない.当院における手術手技に関して後方視的に検討を行った.【方法】1)対象当院にてNuss法を行い,2005年8月から2018年12月の間にペクタスバー®(メディカルU&A,以下バー)抜去を行った289例から除外基準として,バー留置継続困難症例,再手術症例,その他疾患同時手術症例,挿入時16歳以上とし最終的に184例を検討した.2)手術手技両側の創瘢痕よりバーを露出させリムーバルギアでストレート化し抜去している.胸部症状がなければ術後2日の経過観察のみで退院となる.【結果】手術時年齢は中央値14歳.平均手術時間は60.6分,出血量は10 ml未満162例,10~50 ml 8例,51~100 ml 11例,101~500 ml 3例であった.術中術後合併症はいずれの症例でも認めず,入院期間の延長を要する症例は認めなかった.【結論】計184例,274本のバー抜去を行ったが,合併症なく概ね良好な結果であった.Nuss法術後のペクタスバー抜去の手術手技として妥当であると考える.
ISSN:0288-609X
2187-4247
DOI:10.11164/jjsps.57.4_719