ワークライフバランスからみた小児外科専門医更新条件の妥当性についての検討
「要旨」【目的】専門医制度は. 現在新制度への変革の途上にある. ワークライフバランスの見地からは, 妊娠・出産・育児・介護などによるキャリア中断によっても資格が失効されることなく復職後に更新可能であることが重要と考えられる. 小児外科専門医の更新条件について他学会と比較し, その妥当性について検討した. 【方法】現行の小児外科専門医更新規定を明らかにし, 更新条件, 妊娠・出産・育児・介護などに対する特別措置を他学会の専門医制度と比較した. 【結果】現行の小児外科専門医更新規定では, 研修実績に加え臨床実績として5年間に100例以上の手術経験を有することが必要とされている. 臨床実績のみを満...
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Veröffentlicht in: | 日本小児外科学会雑誌 2015/10/20, Vol.51(6), pp.1100-1103 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「要旨」【目的】専門医制度は. 現在新制度への変革の途上にある. ワークライフバランスの見地からは, 妊娠・出産・育児・介護などによるキャリア中断によっても資格が失効されることなく復職後に更新可能であることが重要と考えられる. 小児外科専門医の更新条件について他学会と比較し, その妥当性について検討した. 【方法】現行の小児外科専門医更新規定を明らかにし, 更新条件, 妊娠・出産・育児・介護などに対する特別措置を他学会の専門医制度と比較した. 【結果】現行の小児外科専門医更新規定では, 研修実績に加え臨床実績として5年間に100例以上の手術経験を有することが必要とされている. 臨床実績のみを満たせない場合は, 「認定登録医」の資格を申請することができる. 申請には理由を証明する書類の提出の必要はなく, 5年ごとに更新が可能で, 直近5年間で臨床実績を満たすことができればいつでも専門医更新申請ができる. 他学会と比較したところ, 外科専門医, 消化器外科専門医, 呼吸器外科専門医も認定登録医制度を導入していた. 複数の専門医は1~2年を上限とする更新猶予期間, 皮膚科専門医は上限のない更新延期が設けられていた. 眼科専門医は専門医名簿から外されるが上限なしで更新期間を延長できる休止制度, 麻酔科専門医は週3日以上の専従が必要とされる麻酔科関連業務を週1日でよいとする従事日数の軽減制度を導入していたが, 特別措置に関して特に記載のない学会もみられた. 【結論】小児外科専門医の更新規定は他学会と比較して厳しい条件ではなく, ワークライフバランスの見地から妥当と考えられたが, 「認定登録医」制度を周知継続することが重要である. |
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ISSN: | 0288-609X 2187-4247 |
DOI: | 10.11164/jjsps.51.6_1100 |