膵炎で発症した先天性十二指腸膜様狭窄症に対する腹腔鏡下膜切除術

先天性十二指腸狭窄症は一般に新生児・乳児期に嘔吐などの症状で発症する.幼児期以降に発症する場合も,消化管通過障害を呈することが多い.今回,通過障害を伴わず,反復性膵炎で発症した本疾患例を経験したので報告する.2 歳9 か月男児.半年前より反復性の背部痛を認めていた.超音波検査で十二指腸下行脚内腔の液体貯留と全周性壁肥厚を認め,上部消化管造影精査で十二指腸膜様狭窄症と診断した.内視鏡下にVater 乳頭対側の点墨と,狭窄部以遠へのelemental diet(ED)チューブ挿入を行い,安全かつ確実に腹腔鏡下膜切除術を施行しえた....

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Veröffentlicht in:日本小児外科学会雑誌 2015/04/20, Vol.51(2), pp.251-254
Hauptverfasser: 臼井, 秀仁, 新開, 真人, 望月, 響子, 武, 浩志, 北河, 徳彦, 宮城, 久之, 中村, 香織
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:先天性十二指腸狭窄症は一般に新生児・乳児期に嘔吐などの症状で発症する.幼児期以降に発症する場合も,消化管通過障害を呈することが多い.今回,通過障害を伴わず,反復性膵炎で発症した本疾患例を経験したので報告する.2 歳9 か月男児.半年前より反復性の背部痛を認めていた.超音波検査で十二指腸下行脚内腔の液体貯留と全周性壁肥厚を認め,上部消化管造影精査で十二指腸膜様狭窄症と診断した.内視鏡下にVater 乳頭対側の点墨と,狭窄部以遠へのelemental diet(ED)チューブ挿入を行い,安全かつ確実に腹腔鏡下膜切除術を施行しえた.
ISSN:0288-609X
2187-4247
DOI:10.11164/jjsps.51.2_251