虫垂切除後に虫垂カルチノイドと診断され追加切除を施行した1例

症例は13 歳,女児.発熱および腹痛を認めたため近医受診し,精査加療目的にて当科紹介となった.当科精査にて腫瘤形成性虫垂炎と診断し,interval appendectomy を施行する方針とし加療目的にて同日緊急入院となった.保存的治療を開始し,症状軽快したため入院後7 日目に一旦退院となった.2 か月後に再度入院のうえ単孔式腹腔鏡下虫垂切除術を施行した.摘出標本の肉眼所見は虫垂体部に炎症を示唆する壁肥厚を認めていたが,その後の病理診断にて虫垂基部のカルチノイドと診断した.切除虫垂の断端リンパ管に侵襲を認めたため断端陽性と診断し,虫垂切除術を施行した3 週間後に回盲部切除術およびリンパ節郭清...

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Veröffentlicht in:日本小児外科学会雑誌 2014/12/20, Vol.50(7), pp.1104-1108
Hauptverfasser: 前川, 昌平, 澤井, 利夫, 吉田, 英樹, 木村, 浩基, 八木, 誠
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は13 歳,女児.発熱および腹痛を認めたため近医受診し,精査加療目的にて当科紹介となった.当科精査にて腫瘤形成性虫垂炎と診断し,interval appendectomy を施行する方針とし加療目的にて同日緊急入院となった.保存的治療を開始し,症状軽快したため入院後7 日目に一旦退院となった.2 か月後に再度入院のうえ単孔式腹腔鏡下虫垂切除術を施行した.摘出標本の肉眼所見は虫垂体部に炎症を示唆する壁肥厚を認めていたが,その後の病理診断にて虫垂基部のカルチノイドと診断した.切除虫垂の断端リンパ管に侵襲を認めたため断端陽性と診断し,虫垂切除術を施行した3 週間後に回盲部切除術およびリンパ節郭清(D3)を施行した.今回,虫垂切除後に虫垂カルチノイドと診断したが切除断端が陽性であったため追加切除を要した1 例を経験したので文献的考察を加えて報告する.
ISSN:0288-609X
2187-4247
DOI:10.11164/jjsps.50.7_1104