小児期に大腸穿孔を繰り返した血管型Ehlers-Danlos 症候群の1 例
15 歳,女児.3 度の繰り返す大腸穿孔に対する原因精査を目的に当科を受診した.1 歳時に内反足,11 歳時にS 状結腸穿孔,13 歳時にS 状結腸憩室穿孔,15 歳時に吻合部穿孔の既往がある.現症として前胸部血管の透見・末端早老症を認めた.以上より血管型Ehlers-Danlos 症候群(血管型EDS)が疑われ,皮膚生検で得られた培養線維芽細胞の生化学・遺伝子検査により確定診断に至った.その後,術後腸閉塞に対し2 回の手術を要した.血管型EDS はIII 型コラーゲン遺伝子の変異により血管・腸・子宮などの破裂をおこしうる疾患で,古典型EDS にみられるような皮膚の過伸展や関節弛緩は軽微である...
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Veröffentlicht in: | 日本小児外科学会雑誌 2014/02/20, Vol.50(1), pp.96-102 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 15 歳,女児.3 度の繰り返す大腸穿孔に対する原因精査を目的に当科を受診した.1 歳時に内反足,11 歳時にS 状結腸穿孔,13 歳時にS 状結腸憩室穿孔,15 歳時に吻合部穿孔の既往がある.現症として前胸部血管の透見・末端早老症を認めた.以上より血管型Ehlers-Danlos 症候群(血管型EDS)が疑われ,皮膚生検で得られた培養線維芽細胞の生化学・遺伝子検査により確定診断に至った.その後,術後腸閉塞に対し2 回の手術を要した.血管型EDS はIII 型コラーゲン遺伝子の変異により血管・腸・子宮などの破裂をおこしうる疾患で,古典型EDS にみられるような皮膚の過伸展や関節弛緩は軽微である.本症の存在を認識することが重要であり,鑑別診断として念頭におくことが早期診断・治療につながると思われた. |
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ISSN: | 0288-609X 2187-4247 |
DOI: | 10.11164/jjsps.50.1_96 |