C型食道閉鎖症を合併した右肺無形成,左馬蹄肺の1例

我々はC型食道閉鎖症を合併した右肺無形成,左馬蹄肺の1例を経験したので報告する.症例は在胎34週2日,2,070gで出生した男児.在胎29週時に羊水過多,小さい胃泡,橈骨欠損,右肺動脈低形成を指摘された.出生後,胃管を胃内へ挿入出来ず,胸腹部レントゲンにて胃泡と右肺の形成不全を認めたため右肺形成異常とC型食道閉鎖症の診断で日齢0に胃瘻造設術を施行した.同時に施行した気管支ファイバーで気管食道瘻及び右主気管支欠損を認めた.日齢2の胸部造影CTでは,右胸腔内に小さな肺組織を認め,細い肺動脈の迷入を伴っていた.日齢8に食道閉鎖症根治術を施行.右胸腔内には左肺と連続した肺組織が認められたが,右主気管支...

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Veröffentlicht in:日本小児外科学会雑誌 2012/08/20, Vol.48(5), pp.860-865
Hauptverfasser: 岩出, 珠幾, 高見澤, 滋, 有井, 瑠美, 瀬尾, 尚吾, 町田, 水穂, 好沢, 克
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:我々はC型食道閉鎖症を合併した右肺無形成,左馬蹄肺の1例を経験したので報告する.症例は在胎34週2日,2,070gで出生した男児.在胎29週時に羊水過多,小さい胃泡,橈骨欠損,右肺動脈低形成を指摘された.出生後,胃管を胃内へ挿入出来ず,胸腹部レントゲンにて胃泡と右肺の形成不全を認めたため右肺形成異常とC型食道閉鎖症の診断で日齢0に胃瘻造設術を施行した.同時に施行した気管支ファイバーで気管食道瘻及び右主気管支欠損を認めた.日齢2の胸部造影CTでは,右胸腔内に小さな肺組織を認め,細い肺動脈の迷入を伴っていた.日齢8に食道閉鎖症根治術を施行.右胸腔内には左肺と連続した肺組織が認められたが,右主気管支や右肺は認められなかったため,C型食道閉鎖症を合併した右肺無形成,左馬蹄肺と診断した.日齢22に人工呼吸器離脱,日齢66に退院,生後9か月の現在,呼吸器症状を認めず,外来通院中である.
ISSN:0288-609X
2187-4247
DOI:10.11164/jjsps.48.5_860