正常肛門を有する女児直腸陰部瘻の検討
【目的】正常肛門を有する女児直腸陰部瘻(本症)の疾患概念,病因,治療方針,手術法について考察を加えた.【方法】1983年以降当科で経験した本症は10例で,このうちクローン病を合併した2例をのぞく8例を対象とした.発症年齢は生後3週から生後3か月で,陰部瘻孔開口部は膣前庭部5例,膣1例,陰唇部2例であった.これら8例の治療方針,瘻孔手術方法,治療成績をretro-spectiveに検討した.【結果】陰唇部瘻の2例は自然治癒した.手術症例6例中3例は人工肛門造設を先行した.瘻孔手術はvestibulo-anal pull through法が1例,経会陰式手術が4例,直腸前壁pull through...
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Veröffentlicht in: | 日本小児外科学会雑誌 2011/02/20, Vol.47(1), pp.31-34 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】正常肛門を有する女児直腸陰部瘻(本症)の疾患概念,病因,治療方針,手術法について考察を加えた.【方法】1983年以降当科で経験した本症は10例で,このうちクローン病を合併した2例をのぞく8例を対象とした.発症年齢は生後3週から生後3か月で,陰部瘻孔開口部は膣前庭部5例,膣1例,陰唇部2例であった.これら8例の治療方針,瘻孔手術方法,治療成績をretro-spectiveに検討した.【結果】陰唇部瘻の2例は自然治癒した.手術症例6例中3例は人工肛門造設を先行した.瘻孔手術はvestibulo-anal pull through法が1例,経会陰式手術が4例,直腸前壁pull through法が1例に行われた.術後再発は経会陰式手術を行った4例中2例に認め,いずれも人工肛門造設術を先行していた.【結論】本症の病因病態は症例ごとに異なると思われる.瘻孔再発の予防のための術式としては直腸前壁のpull through法が最も望ましいと考える. |
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ISSN: | 0288-609X 2187-4247 |
DOI: | 10.11164/jjsps.47.1_31 |