大腿骨近位部骨折患者に対する再骨折予防サポートチームにおける作業療法士の役割

「要旨」: 大腿骨近位部骨折は, 転倒に起因して受傷しやすく本骨折予防には転倒予防支援が重要である. また近年, 多職種連携による支援の効果も示されており作業療法士(以下, OT)の役割として生活環境評価が期待されている. 当院においても再骨折予防サポートチームが組織され, OTも住環境調整指導として再骨折予防手帳を用いた注意喚起・退院前訪問指導による実際の環境下での評価と指導を実施している. 特に退院前訪問指導により, 個別具体的な指導・支援者を交えた指導が可能となり, より効果的かつ継続的な住環境調整が可能となってくると考えられる. 認知症者に限定した調査においても, 退院前訪問指導を実施...

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Veröffentlicht in:日本臨床作業療法研究 2020, Vol.7 (1), p.109-114
Hauptverfasser: 櫻庭彰人, 村山拓也, 泉良太, 星野美和, 山本智章
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」: 大腿骨近位部骨折は, 転倒に起因して受傷しやすく本骨折予防には転倒予防支援が重要である. また近年, 多職種連携による支援の効果も示されており作業療法士(以下, OT)の役割として生活環境評価が期待されている. 当院においても再骨折予防サポートチームが組織され, OTも住環境調整指導として再骨折予防手帳を用いた注意喚起・退院前訪問指導による実際の環境下での評価と指導を実施している. 特に退院前訪問指導により, 個別具体的な指導・支援者を交えた指導が可能となり, より効果的かつ継続的な住環境調整が可能となってくると考えられる. 認知症者に限定した調査においても, 退院前訪問指導を実施した群の転倒者数が少ない傾向となっており, 再転倒のハイリスク者に対しても効果を発揮する可能性があると考える. これらのことから, OTが再骨折予防サポートチームの一員として活動することは転倒予防支援として有益であると言える.
ISSN:2188-8418