退院後の作業参加に対するACEの臨床有用性の検討 - Occupational Gapに焦点を当てた実践の一例

要旨: クライエントが希望する作業に参加できないOccupational Gapは生活満足度と関連があり, 作業療法で解決すべき問題である. その解決のためには, 「できる」作業を, 実生活で「している」という作業参加に繋げることが必要である. しかし, 「できる」と「している」の間にはしばしばギャップが存在し, その要因の一つに作業の参加に対する作業療法士の客観的評価とクライエントの主観的評価の認識のギャップが挙げられる. それを解明するツールに, 作業遂行の認識差異の評価(Assessment of Client's Enablement: ACE)がある. 今回, 退院後の作業...

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Veröffentlicht in:日本臨床作業療法研究 2020, Vol.7 (1), p.89-94
1. Verfasser: 後藤紀史
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:要旨: クライエントが希望する作業に参加できないOccupational Gapは生活満足度と関連があり, 作業療法で解決すべき問題である. その解決のためには, 「できる」作業を, 実生活で「している」という作業参加に繋げることが必要である. しかし, 「できる」と「している」の間にはしばしばギャップが存在し, その要因の一つに作業の参加に対する作業療法士の客観的評価とクライエントの主観的評価の認識のギャップが挙げられる. それを解明するツールに, 作業遂行の認識差異の評価(Assessment of Client's Enablement: ACE)がある. 今回, 退院後の作業参加に関する客観的評価と主観的評価の間に認識のギャップが生じた事例に対して, ACEとCOPMを用いてその原因の解明と解決に向けて協働した. 結果, 退院後の生活への不安とOccupational Gapのリスク低減により, 長期的な作業参加に繋げることが可能であったため, ACEの臨床有用性が示唆された.
ISSN:2188-8418