入院患者に対して作業選択意思決定支援ソフト (Aid for Decision-making in Occupation Choice) を用いた目標設定の可否に関する後方視的研究

要旨: 本研究の目的は, 作業選択意思決定支援ソフト(Aid for Decision-making in Occupation Choice: 以下, ADOC)を用いた目標設定の可否に関する特徴を明らかにすることである. 研究デザインは後方視的研究を採用した. 対象は, 一般病棟・地域包括ケア病棟の入院患者のうち筆頭筆者が担当した者とした. 方法は, 初回面接でADOCを用いた目標設定を行い, その可否別に割合を算出し, 基本属性と機能指標を比較した. また目標設定が困難な理由を分類した. 結果, 分析対象は59名であり, 目標設定ができた群(49%)は, できなかった群(51%)と比べて...

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Veröffentlicht in:日本臨床作業療法研究 2020, Vol.7 (1), p.46-51
Hauptverfasser: 石川哲也, 林純子, 友利幸之介, 長山洋史
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:要旨: 本研究の目的は, 作業選択意思決定支援ソフト(Aid for Decision-making in Occupation Choice: 以下, ADOC)を用いた目標設定の可否に関する特徴を明らかにすることである. 研究デザインは後方視的研究を採用した. 対象は, 一般病棟・地域包括ケア病棟の入院患者のうち筆頭筆者が担当した者とした. 方法は, 初回面接でADOCを用いた目標設定を行い, その可否別に割合を算出し, 基本属性と機能指標を比較した. また目標設定が困難な理由を分類した. 結果, 分析対象は59名であり, 目標設定ができた群(49%)は, できなかった群(51%)と比べて入院時の機能的自立度評価表(Functional Independence Measure: FIM)が有意に高かった. また目標設定が困難な理由は6つに分類され, 意思疎通困難, 希望の希薄, 心身の苦痛, 見通しの希薄, 能力認識不足, 機能訓練の希望であった.
ISSN:2188-8418