回復期脳卒中患者における感覚障害が簡易上肢機能検査の得点に与える影響 - 傾向スコアマッチングによる解析

「要旨」: 本研究の目的は, 回復期脳卒中患者の感覚障害が簡易上肢機能検査(STEF)に与える影響について, 交絡因子を調整したうえで検討することである. 対象は, 回復期リハ病棟に入院した初発脳卒中患者41名とした. 分析は対象をStroke Impairment Assessment Setの触覚, 位置覚検査が3点である感覚正常群と, 両検査が2点以下である感覚障害群の2群に分け, STEF得点を比較した. 傾向スコアマッチングを用いて交絡因子を調整した上での比較も行った. 結果, マッチング前では, 感覚正常群と感覚障害群の間においてSTEF得点に有意差が認められたが, マッチング後で...

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Veröffentlicht in:日本臨床作業療法研究 2016-12, Vol.3 (1), p.17-20
Hauptverfasser: 大橋拓朗, 藤田貴昭, 佐藤惇史, 木皿悠太, 山根和広, 山本優一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」: 本研究の目的は, 回復期脳卒中患者の感覚障害が簡易上肢機能検査(STEF)に与える影響について, 交絡因子を調整したうえで検討することである. 対象は, 回復期リハ病棟に入院した初発脳卒中患者41名とした. 分析は対象をStroke Impairment Assessment Setの触覚, 位置覚検査が3点である感覚正常群と, 両検査が2点以下である感覚障害群の2群に分け, STEF得点を比較した. 傾向スコアマッチングを用いて交絡因子を調整した上での比較も行った. 結果, マッチング前では, 感覚正常群と感覚障害群の間においてSTEF得点に有意差が認められたが, マッチング後では, 両群の間にSTEF得点の有意差を認めなかった. 本研究の結果から, 感覚障害の有無はSTEF得点に必ずしも著明な影響を与えない可能性が示唆された.
ISSN:2188-8418