乳児良性部分てんかんの1例

「はじめに」 一般に乳児期に発症する部分てんかんは予後が不良といわれているものが多い. しかし, その中で非常に予後良好なものが存在し, まれではないことをWatanabeらは述べている. Watanabeらは乳児期に発症するけいれん性の疾患の中で, 予後良好なものに関して発作時脳波の検討を行い, 乳児良性部分てんかん(benign partial epilepsy in infancy: BPEI)という概念を提唱し, 認知されるようになってきている. BPEIは複雑部分発作(partial epilepsy with complex partial seizure: CPS)や二次性全般発...

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Veröffentlicht in:函館医学誌 2006-09, Vol.30 (1), p.44-46
Hauptverfasser: 鈴木伸章, 酒井好幸, 水上和也, 長岡由修, 野上亜津彩, 高山留美子, 依田弥奈子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」 一般に乳児期に発症する部分てんかんは予後が不良といわれているものが多い. しかし, その中で非常に予後良好なものが存在し, まれではないことをWatanabeらは述べている. Watanabeらは乳児期に発症するけいれん性の疾患の中で, 予後良好なものに関して発作時脳波の検討を行い, 乳児良性部分てんかん(benign partial epilepsy in infancy: BPEI)という概念を提唱し, 認知されるようになってきている. BPEIは複雑部分発作(partial epilepsy with complex partial seizure: CPS)や二次性全般発作(secondarily generalized seizures: SGS)を呈し, それらの点で従来の良性乳児けいれんとは異なる. また, BPEIは群発傾向があることも示唆されている. 今回我々は3ヵ月の女児に発症し, 発症直後は群発しながらも, 治療開始後は速やかに発作が消失した1例を経験したので報告する.
ISSN:0910-0725