聖マリアンナ医科大学耳鼻咽喉科において最近11年間に経験した耳下腺癌12例の臨床検討
「抄録」耳下腺癌は頭頸部悪性腫瘍のなかで3~6%と稀な疾患であり, その組織型もWHO分類(2005)では23種類と多彩で悪性度も低悪性度から高悪性度まであり, 治療方針が確立されているとは言い難い. 術前の組織診断が重要なことは言うまでもないが, 解剖学的に耳下腺内に顔面神経が走行しており, 腫瘍の位置によっては, 術前に穿刺吸引細胞診(FNA)および切開生検が難しい場合がたびたびあり, 術前に悪性を診断することが難しいのが耳下腺腫瘍の特徴である. 耳下腺癌は, 症例ごとの進行度に応じた初回治療および追加治療が必要となる. 1999年~2009年の11年間に聖マリアンナ医科大学耳鼻咽喉科で初...
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Veröffentlicht in: | 聖マリアンナ医科大学雑誌 2012-08, Vol.40 (2), p.43-49 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「抄録」耳下腺癌は頭頸部悪性腫瘍のなかで3~6%と稀な疾患であり, その組織型もWHO分類(2005)では23種類と多彩で悪性度も低悪性度から高悪性度まであり, 治療方針が確立されているとは言い難い. 術前の組織診断が重要なことは言うまでもないが, 解剖学的に耳下腺内に顔面神経が走行しており, 腫瘍の位置によっては, 術前に穿刺吸引細胞診(FNA)および切開生検が難しい場合がたびたびあり, 術前に悪性を診断することが難しいのが耳下腺腫瘍の特徴である. 耳下腺癌は, 症例ごとの進行度に応じた初回治療および追加治療が必要となる. 1999年~2009年の11年間に聖マリアンナ医科大学耳鼻咽喉科で初回治療を行なった耳下腺癌12例を対象として治療法および治療成績について後ろ向きに検討した. 性別は男性6例, 女性6例, 年齢は54~90歳(平均66.7歳), 観察期間は7~84ヶ月(中央値51ヶ月)であった. |
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ISSN: | 0387-2289 |