Babe 吊り上げ鉤を用いた単創吊り上げ腹腔鏡下虫垂切除術の経験
「抄録」低侵襲手術はその整容性の追及から Natural Orifice Translumenal Endoscopic Surgery や Single Port Surgery へと発展している. Babe 吊り上げ鉤はヘラと一体化した体外牽引用のシンプルな構造の牽引鉤で, 種々の手術の視野確保に応用できる. この吊り上げ鉤を用いた臍部切開創より行なう整容性に優れた気腹を用いない単創吊り上げ腹腔鏡下虫垂切除術を行っているので, その手術手技と現在までの17例の手術成績と経験を報告する. 適応は現時点では Body Mass index 25 以下の症例で, 明らかな膿瘍形成のないものとした...
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Veröffentlicht in: | 聖マリアンナ医科大学雑誌 2011-11, Vol.39 (2/3), p.67-73 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「抄録」低侵襲手術はその整容性の追及から Natural Orifice Translumenal Endoscopic Surgery や Single Port Surgery へと発展している. Babe 吊り上げ鉤はヘラと一体化した体外牽引用のシンプルな構造の牽引鉤で, 種々の手術の視野確保に応用できる. この吊り上げ鉤を用いた臍部切開創より行なう整容性に優れた気腹を用いない単創吊り上げ腹腔鏡下虫垂切除術を行っているので, その手術手技と現在までの17例の手術成績と経験を報告する. 適応は現時点では Body Mass index 25 以下の症例で, 明らかな膿瘍形成のないものとした. 方法は臍中に埋没する2.5cmの皮膚切開を行い, Babe 吊り上げ鉤にて腹壁吊り上げを行って, これを Kent 鉤にて牽引し, 視野確保を行なった. 単創からの腹腔鏡視野で腹腔鏡用鉗子, 開腹用器械を併用して手術を行った. 結果は17例の単創式手術での完遂率は, 88.2%(15/17)であった. 平均の手術創の長さは2.6±0.4cm, 平均手術時間は87.6±26.7分, 出血量は平均11.8±22.6ml(少量)であった. 平均在院日数は6.9±1.1日で, 合併症は創感染を1例(5.9%)に認めたのみで, 入院期間の延長もなかった. 整容性に優れてポートを用いず安価に安全に行え, 容認できる有用な方法と思われた. |
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ISSN: | 0387-2289 |