神経ブロック療法が有効であったがん性疼痛を有する症例の検討

「抄録」 近年, WHOのオピオイドを中心にしたがん性疼痛治療法の普及により, がん性疼痛に対する神経ブロック療法が施行される頻度は減少している. しかし, 神経ブロック療法により, がん患者のQOLを高め, 薬物の投与量を減らし, 副作用をより軽減し在宅療養が可能になる症例も多数経験する. 腹腔神経叢ブロック, 腰部交感神経節ブロック, 肋間神経ブロック, くも膜下フェノールブロック, 腕神経叢ブロックが, がん性痺痛に対し行われている. 最大の治療効果を得るために一番重要なことはブロック適応の判定, 適切なブロック手技の選択, 施行時期・タイミングと施行者の技術である. 今後, レントゲン...

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Veröffentlicht in:聖マリアンナ医科大学雑誌 2009-08, Vol.37 (3/4), p.269-272
Hauptverfasser: 西木戸修, 舘田武志, 佐藤祐, 横塚牧人, 岡本健一郎, 樋口比登実
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「抄録」 近年, WHOのオピオイドを中心にしたがん性疼痛治療法の普及により, がん性疼痛に対する神経ブロック療法が施行される頻度は減少している. しかし, 神経ブロック療法により, がん患者のQOLを高め, 薬物の投与量を減らし, 副作用をより軽減し在宅療養が可能になる症例も多数経験する. 腹腔神経叢ブロック, 腰部交感神経節ブロック, 肋間神経ブロック, くも膜下フェノールブロック, 腕神経叢ブロックが, がん性痺痛に対し行われている. 最大の治療効果を得るために一番重要なことはブロック適応の判定, 適切なブロック手技の選択, 施行時期・タイミングと施行者の技術である. 今後, レントゲン透視や超音波装置など補助装置の使用によりブロック成功率の向上, 合併症の防止が可能となり, がん痺痛管理に対しさらに神経ブロック療法が有効な手段の一つになると期待できる.
ISSN:0387-2289