生化学試験問題のデータベース化とその活用

「抄録」我々は, 実習教育および双方向性講義など医学教育の改革に, ラーニングシステムを活用して取り組んできた. それらの教育効果を客観的に評価するため, 試験問題のデータベース化を行った. 平成6年度から平成18年度までに行った生化学の試験の問題全て (多選択肢客観問題約800題, 記述試験問題約110題) をデータベース化した. データベース化したことにより, 単元に偏りなく問題を出題できるようになった. 難易度, 識別指数等で問題の質の分析も容易になり, 良問を選択し再度試験問題に出題できるようになった. 同一データベースからの試験問題の出題であることで, 学生の学力の経年変化も解析する...

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Veröffentlicht in:聖マリアンナ医科大学雑誌 2007-12, Vol.35 (6), p.301-310
Hauptverfasser: 熊谷晶子, 玉井幸恵, 礒橋文秀
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「抄録」我々は, 実習教育および双方向性講義など医学教育の改革に, ラーニングシステムを活用して取り組んできた. それらの教育効果を客観的に評価するため, 試験問題のデータベース化を行った. 平成6年度から平成18年度までに行った生化学の試験の問題全て (多選択肢客観問題約800題, 記述試験問題約110題) をデータベース化した. データベース化したことにより, 単元に偏りなく問題を出題できるようになった. 難易度, 識別指数等で問題の質の分析も容易になり, 良問を選択し再度試験問題に出題できるようになった. 同一データベースからの試験問題の出題であることで, 学生の学力の経年変化も解析することが可能になった. 臨床実習の前に行われる知識評価に, コンピュータを用いたComputer Based Testing (CBT) による多肢選択形式の共用試験が本格的に始まった. この中にも多数出てくる, 多選択肢客観試験による評価と論述試験による評価との間に, 相関性がみられるのかを, 本校学生の生化学試験の成績から調べた. 平成6年から平成11年までは, 生化学の定期試験に多選択肢客観試験問題30題と記述試験問題4~5題を出題した. 構築した試験成績のデータベースにより, 同一個人の多選択肢客観試験問題と記述試験問題の成績の, 相関を分析した. 分析した全ての年度で, 有意に正の相関があった.
ISSN:0387-2289