聖マリアンナ医科大学病院におけるNutrition Support Team (NST) の現状と課題

「抄録」聖マリアンナ医科大学病院のNutrition Support Team(NST)は2005年8月に発足して2006年4月から全科型へ移行した. 2006年2月から9月の8ケ月間の新規入院患者を対象に(1)入院時栄養スクリーニングシートの提出状況, (2)栄養不良患者の比率, (3)NST介入患者の転帰, に関して検討した. 同期間の延べ新規入院患者数は11450人で, 入院時栄養スクリーニングシート提出率は2月から5月は29.8~36.1%と低率であったが, 徐々に増加傾向を示した. 栄養スクリーニング点数が4点以上の高リスク患者は59~184件/月(11.0-17.1%)で, 平均1...

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Veröffentlicht in:聖マリアンナ医科大学雑誌 2007-04, Vol.35 (2), p.75-82
Hauptverfasser: 櫻井丈, 小島啓夫, 榎本武治, 戸部直孝, 大坪毅人
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「抄録」聖マリアンナ医科大学病院のNutrition Support Team(NST)は2005年8月に発足して2006年4月から全科型へ移行した. 2006年2月から9月の8ケ月間の新規入院患者を対象に(1)入院時栄養スクリーニングシートの提出状況, (2)栄養不良患者の比率, (3)NST介入患者の転帰, に関して検討した. 同期間の延べ新規入院患者数は11450人で, 入院時栄養スクリーニングシート提出率は2月から5月は29.8~36.1%と低率であったが, 徐々に増加傾向を示した. 栄養スクリーニング点数が4点以上の高リスク患者は59~184件/月(11.0-17.1%)で, 平均14.0%存在した. 同期間におけるNST新規依頼患者数は4~12件/月で, 栄養スクリーニング点数が4点以上の高リスク患者の2.7%~14.5%(平均6.3%)であった. スクリーニングシート提出率は診療科によって大きな差を認めた. NST依頼が最も多かったのは, 消化器・一般外科で41%を占めた. 次いで心臓血管外科(7%), 整形外科(6%)の順となっていた. NST介入患者疾患の内訳は術後の低栄養が最多で39%を占めていた. 次いで進行再発癌(33%)であった. NST対象患者の転帰の検討では術後およびその他の疾患においては60%の改善率を認めたが, 進行再発癌では栄養状態の改善を認めた症例は0%であった.
ISSN:0387-2289