周産期における胎児および新生児ラット肺中のシグナル伝達系の経時的変化

「抄録」周産期の肺組織におけるシグナル伝達系動態は不明な点が多い. 胎児および新生児ラットの肺組織を用い出生を通じた mitogen-activated protein kinase (MAPK) カスケード, MAPKスーパーファミリー, Janus kinase (JAK)/signal transducer and activator of transcription (STAT) 経路の経時的変化を検討した. 8週齢 Wistar ラットを交配させ, 胎生19, 21日目の胎児ラットおよび日齢1, 3の新生児ラットの肺組織中 extracellular signal regulated...

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Veröffentlicht in:聖マリアンナ医科大学雑誌 2006-10, Vol.34 (5), p.501-511
Hauptverfasser: 有馬正貴, 熊井俊夫, 麻生健太郎, 村野浩太郎, 後藤建次郎, 都築慶光, 水野将徳, 三宅哲雄, 小島隆浩, 小板橋靖
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「抄録」周産期の肺組織におけるシグナル伝達系動態は不明な点が多い. 胎児および新生児ラットの肺組織を用い出生を通じた mitogen-activated protein kinase (MAPK) カスケード, MAPKスーパーファミリー, Janus kinase (JAK)/signal transducer and activator of transcription (STAT) 経路の経時的変化を検討した. 8週齢 Wistar ラットを交配させ, 胎生19, 21日目の胎児ラットおよび日齢1, 3の新生児ラットの肺組織中 extracellular signal regulated protein kinase (ERK) 1/2, MAP kinase/ERK kinase (MEK), p38, Akt, JAK, STATを測定した. ERK 1/2, MEK蛋白発現レベルは, 胎生19から21日目にかけ低下し, その後は増加した. p38蛋白発現レベルは, 胎生19日目より経時的に増加した. Akt蛋白発現レベルは, 胎生19日目より経時的に低下した. JAK蛋白発現レベルは, 胎生19日目より経時的に低下した. STAT蛋白発現レベルは, 胎生19から21日目にかけ低下したが, その後は明らかな変化を認めなかった. ラット, 胎児, 新生児肺中のMAPKカスケード, MAPKスーパーファミリー, JAK/STAT経路は, 出生に向けての準備過程として変化する可能性があると考えられた.
ISSN:0387-2289