7 川崎市北部医療施設 (仮称) における電子カルテシステム

「I. はじめに」医療技術の高度化と専門化に伴い, 医療に関する情報量は極めて膨大なものになった. この事態に呼応し, ITの進歩と規制緩和の時代の流れは, 医療現場への情報通信技術の導入を容易にした. すなわち, 「電子カルテ」の誕生であり, 厚生労働省は「21世紀の医療提供の姿」の中で, 情報化基盤等医療基盤の近代化と効率化を重要課題の1つに掲げ, 電子カルテの発展を推進する態度を明確にしている. このような医療環境の変化を踏まえて, 平成17年度に開設予定の「川崎市北部医療施設(仮称)」(以下, 北部病院とする)には, 電子カルテを基調とする総合医療情報システムが導入される. 「II....

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Veröffentlicht in:聖マリアンナ医科大学雑誌 2001, Vol.29 (5), p.651-653
1. Verfasser: 亀谷学
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I. はじめに」医療技術の高度化と専門化に伴い, 医療に関する情報量は極めて膨大なものになった. この事態に呼応し, ITの進歩と規制緩和の時代の流れは, 医療現場への情報通信技術の導入を容易にした. すなわち, 「電子カルテ」の誕生であり, 厚生労働省は「21世紀の医療提供の姿」の中で, 情報化基盤等医療基盤の近代化と効率化を重要課題の1つに掲げ, 電子カルテの発展を推進する態度を明確にしている. このような医療環境の変化を踏まえて, 平成17年度に開設予定の「川崎市北部医療施設(仮称)」(以下, 北部病院とする)には, 電子カルテを基調とする総合医療情報システムが導入される. 「II. 電子カルテに関する行政の対応」平成11年4月, 厚生省は診療録を電子媒体で保存することを認可した. 内容は, 保存義務のある情報に関して, (1) 真正性(故意または過失による虚偽入力, 書換え, 消去および混同を防止し, 作成の責任の所在を明確にすること), (2) 見読性(情報の内容を必要に応じて, 肉眼で見読可能な状態に容易にできること, および, 直ちに書面に表示できること)と, (3) 保存性(法令に定める保存期間内, 復元可能な状態で保存されていること)を確保できることを条件とした.
ISSN:0387-2289