溶連菌感染症
「POINT」(1)溶連菌は3歳以上の幼児から学童の細菌性咽頭炎の主要起因菌である (2)溶連菌性咽頭炎は迅速抗原検査・細菌培養検査により診断できるが, 慢性保菌者が存在するため, 検査前確率の高い検査対象を選択することが重要である (3)確定診断例に対する第一選択薬はアモキシシリンである (4)多様な化膿性合併症と非化膿性合併症をもつ. 免疫反応による非化膿性合併症の代表は急性リウマチ熱と急性糸球体腎炎である 「はじめに」化膿性連鎖球菌Streptococcus pyogenesは, β溶血性でランスフィールド分類でA群に属することからA群β溶血連鎖球菌(以下, 溶連菌)と呼ばれる. 通性嫌...
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Veröffentlicht in: | 月刊地域医学 2023/01/10, Vol.37(1), pp.17 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「POINT」(1)溶連菌は3歳以上の幼児から学童の細菌性咽頭炎の主要起因菌である (2)溶連菌性咽頭炎は迅速抗原検査・細菌培養検査により診断できるが, 慢性保菌者が存在するため, 検査前確率の高い検査対象を選択することが重要である (3)確定診断例に対する第一選択薬はアモキシシリンである (4)多様な化膿性合併症と非化膿性合併症をもつ. 免疫反応による非化膿性合併症の代表は急性リウマチ熱と急性糸球体腎炎である 「はじめに」化膿性連鎖球菌Streptococcus pyogenesは, β溶血性でランスフィールド分類でA群に属することからA群β溶血連鎖球菌(以下, 溶連菌)と呼ばれる. 通性嫌気性グラム陽性球菌であり, ヒトの咽頭に通過菌として存在する. 保菌率は健常小児の5~20%とされる. 小児急性咽頭炎の主要な原因微生物であり, その他, 伝染性膿痂疹, 蜂窩織炎, 丹毒, 激症型A群連鎖球菌感染症などの原因菌となる. |
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ISSN: | 0914-4277 2758-9196 |
DOI: | 10.60261/chiikiigaku.37.1_17 |